わたしに踏まれた星とわたしが踏まれた星

ホロスコープ1年生。名前は「蜷(にな)」です。

火星くん、あばれる

わたしの火星くんは、なかなかにエネルギッシュだ。疲れを知らない野良犬のように暴れている。

まず、太陽・月(11ハウス・水瓶座)にスクエア。次いで、金星にスクエア(10ハウス・水瓶座)。何より忘れてはならないのは、冥王星(7ハウス・蠍座)とオポジションで差し向かう気迫だ。一方で、土星(9ハウス・山羊座)、天王星(9ハウス・山羊座)、海王星(10ハウス・山羊座)とはトラインで、度量の深さも見せている。

わたしのホロスコープには、実は火のサインがない。一番多いのが土(6)、次に風(3)、最後に水(1)という順番で、圧倒的に"火力"に欠けている。

こういう環境がかれを憤らせているのか、あるいは奮い立たせているのか、全方位にアスペクトを通じてエネルギーを放出している火星くんの姿は、とても頼もしい。

わたしがこうして一日2万歩を歩いたり、毎日スクワットをしたりしているのも、火星くんあってのことだろうと思う。火星(1ハウス・牡牛座)の自我の強さと持久力をひしひしと実感している。

ただ、やっぱり情動面に与える影響は少なくないだろう。時折、ざわざわと、毛が逆立つような怒りの感情に見舞われる。また、どうしようもなく落ち込み、もやもやとした黒い塊がみぞおちのあたりにこごっていることもある。

そういうとき、「なぜこういう気持ちになっているんだっけ?」をよく考える。落ち着いて捉え直してみれば、それは既に手を打ったのでわたしにはどうにもならないこと、また客観的な他者の声によれば些細な出来事でしかないことが多い。そして、不安はなくならないまでも、少し気分が上向きになる。

これはもしかしたら、土星さんを通じて、火星くんにコンタクトを取っているのかもしれない。

抑制しすぎてもいけない。わたしのホロスコープにない、火をもたらしてくれるかれを。荒れ狂う、山火事のような火を、可能であればそのうち一部を薪に移して、冬を乗り越える炭火にしていかなくてはいけない。

でも、全部がコントロールできてもおもしろくない。火星くんには、いつまでもわたしのホロスコープの上で暴れ回っていてほしいものだ。